突然なんですけど、私はゆるっとした世界観がとっても好きなんですね。
シリアスな漫画も好きなんですけど……見続けていると心が死ぬというか、抉られるというか……だからここ数年私の読んでる漫画はほっこりする漫画かゆるい雰囲気の癒されたりくすっと笑える感じの漫画が多いし、何でもないような日のお話の短編集とか、そういうのが最近好きなんですよね。反動かな？
とまぁ、そんな前置きをしまして。タイトルにもある通り私が紹介したい推してる漫画「篠崎くんのメンテ事情」について、お話させていただきたく思います。お暇な方はどうぞよろしく。
ワンピースやスカート、パンツにも合わせてあなた好みのファッションアイテムに。
タイトルにもある首ってどういうこと？
漫画タイトルのメンテことメンテナンスもそうだけど記事タイトルの首ってなんぞ。
…って多分皆さん思うので簡単に漫画のあらすじを説明しますと。
主人公はタイトルにもある通り篠崎くん。本名は篠崎祐介、ごく普通のサラリーマン。
そんな彼にも悩みがあります。
それはここ最近頻繁に首が落ちるという事。過去に事故に巻き込まれ12歳の頃から首が取れたらしく、ここ最近よく取れるなぁと悩んでいるとある日。会社に赤月ユーヤケという女性と、言葉を話す謎の生物グレが訪れこう問われます。
「あなたは人蔵人間ですね？」と。
念のため言っときますと誤字じゃないし人造じゃないですよ、人蔵です。人の蔵です。
話を聞くと彼の体には魔法がかけられており、人間の体の中に小空間を作り出す「人蔵魔法」によってその体の中には大量の機械が収納され稼働し続けているという。ユーヤケは彼にその魔法をかけた魔法使い、赤月マヒルの孫娘でありマヒルが亡くなったことによりマヒルからユーヤケへと人蔵人間の管理権を引継ぐことに。
人蔵魔法の安定や中に仕舞われている機械のメンテナンスのためにユーヤケは篠崎くんのメンテナンスを、将来の安寧の為にも中の機械もいつかは取り除いて欲しいと願う篠崎はその中で魔法の世界の住人たちや自分以外の人蔵人間と関わっていくというゆるい雰囲気のファンタジー漫画です。
そんなお話の第一話を作者様がTwitterに上げて下さってるので良ければ読んでみて下さい。
※真空管や細部のデザインは異なる場合があります
個人的ここが好きポイントと個人的推しキャラ
改めて何が好きかって言うと、ゆるさ……ですよね……。
そもそも主人公の篠崎くんが結構ふわっとしている。魔法界の事情にツッコミを入れる役割でもあるんですが、人間の首が取れることを当たり前に思っていたくらいにふわっとしてる。
なんでそんな勘違いしたままこれまで来てしまったのかと言われると、首が取れたことを母に話せば「よさそまに言うんじゃないよ」と言われ、学生時代に「首ってとれたことある？」と友人に聞いてみれば「えっ…？おかしいこいつ」「おかしい」と言われた結果「思春期とかのデリケートな話題なんだなぁ」と自己解釈した結果「人って首取れるけど人前とかで取るもんじゃない」みたいな認識を持ってしまった…。まぁ確かに友人から「首取れる？」って聞かれたら「急にどうした？」とはなる。ワンチャンふざけて言っただけかなと思って何も言わないかもしれない………、うん、多分…。
そんな彼が自分の中にある機械を見た結果。まぁ、上に漫画を貼ったのでお分かりかと思いますが…
「サイボーグだぁ～～～っ！！」
と大喜び。喜んでる場合か？初見の感想がそれでええんか君は？もっと他になんかこう、「勝手になんか機械がある！？」みたいなこう、なかったか？改めて言うけどサラリーマンなんだよな、大人なんだよな篠崎くん。ちょっと不安になるよ…。
というか彼、【首が取れる】＝【デリケートな話題、人前で話すものじゃない】と錯覚してたもんだから首が人前で取れるとすごい恥ずかしがってるんですが中の機械はいいんだなって。首のイメージしかなかったせいかな…。
あとすごいこの漫画が気に入ってる理由としては何ですがね。
魔法使いたち+関係者のデザインがものっそい好き～～～～～～～！！！
っていうことなんですよね。くそデカ文字で失礼。
暇な方いたらこの記事の私の名前の下の自己紹介文みたいなの見てお分かりかと思うんですけど、なんか、こう、ツノとか生えてたり、なんかファンタジーに許されたあの見た目？人外キャラ？みたいなのが大好きで、癖に刺さってて……。
ちょこっと登場する魔法使いとかそっちの住人たちのキャラデザインがまぁとっても素敵なんですよね…。
翼生えてたりツノ生えてたりetc……
うーん、100点！！そういうのほんと大好き！！！最高！！！！いやっほう！！！
逆にこんなデザインかっこいい、可愛いのに一瞬しか出てこないキャラクターも多くて慄いている。最近の話にも魔法使いがたくさん出てきてたんですが全員見目のデザインが最高だったことをお伝えしておきます。
最高だったぜ男女問わずいろんな魔法使いが見れてよォ……！改めて作者である鰤尾みちるさんのキャラデザ能力が天元突破してるってことをお伝えしたい。
そんな中、知り合っていく中で個人的に好きだなーと思ったのが魔術協会の図書館で働く司書、神山ザット—さん。
散々「ツノとか翼とか最高だぜ～～～！！」とか言っておいてなんだけど好きになったキャラは背の高いお姉さんです。
見開いた目、ツインテールにした髪に高身長、一人称は「オレ」。
図書館内で机と向かい合って真剣に筆を動かしている方で挨拶をすると「こんにちは！！！！！」とでっかい声で挨拶してくれる、図書館なのに。でも挨拶は大事。
この世界の魔法の基礎である魔力の流れや仕組みについて書いている第一人者……というか彼女だけ。
そういった類の本が全くない・発表すらない現状に疑問や不満やらがあるので自ら書いて900冊も出してる、何故なら間違っているところを訂正しては本を出していくから。だから以前の本を手にしようとすると「読むな！！」と威圧してくるし手に取ろうとする人がいないか見張っている。
手に取ろうとした篠崎くんに以前出した本が如何に間違っていたかを説明して
「つまりこの本はなにも分かってねンだよ！！」
そう言って高所から本を投げ飛ばし
「でもオレの本ーッ！！死ぬなーッ！！アーッ！！」
と自ら飛び降りそのあと普通に本を片手に「いてて」と帰ってきている。
なんだこの人……。
説明しといてなんだけどなんだこの人、おもしろ……。一人で面白いことしてる…、一人で情緒がめちゃくちゃになってる。魔法使いだから無事だけど一般人なら無事じゃなかった。
でもザット—さんの好きなところは誰も読まないかもしれない本をそれでも自分できちんといろんなことを勉強してまとめて本にするっていう事をずっと続けてるその姿が良いんだよなって思います、作文みたいになっちゃった。誰に対しても分かりやすいように書くその姿勢は見習いたいものです、難しいからなぁその姿勢…記事書いてる私も見習いたい姿勢ですよね…。
時折出てくるまじめな話がとっても好き
読んでいて「この漫画雰囲気がゆるくて面白いなぁ～」となってるんですけど、時折挟まるちょっとシリアスというか、まじめな雰囲気のお話もとってもいい。
好きだなぁと思ったのが、生前のユーヤケさんの祖母、マヒルにインタビューをしたという女性記者とのお話。
カフェを経営しているマヒルは初っ端からコーヒーを記者の方に渡すけど、これがまぁ美味しくない。その後機械のボタンを押し、出てきたカップに入った沢山のコーヒーのうちの一つを渡されて飲むとさっきのものと全く同じで美味しくない。
「なんなんだ？」と疑問に思っていると、マヒルはまずいコーヒーを自身の魔法で淹れた美味しいコーヒーを交換で記者に手渡されました。
それに記者が「今淹れたのは魔法だけれど、こっちは？美味しくない方はボタンを押して一気に作って出されたけどこっちも魔法ですよね？」と聞くとマヒルは満面の笑みで「これは機械！」と答え、機械について聞いていくうちに記者は疑問に思うわけです。
「美味しく淹れれるなら魔法使えばいいんじゃないのか？」と。
まぁ当然の疑問と言えばそう。簡単に美味しく淹れれるのなら機械を使わなくてもいいわけで。
マヒル自身もそれは他の魔法使いにも言われたし、理由も聞かれたと。でも理由を答えると誰にも理解を示されない、本人的にも理解してもらおうとは思っていないけれど、だからこだわる理由は答えないと言われるんですが記者の方は引きません。
そこから何故魔法を使えるのに機械にこだわるのかを聞くに至る経緯は…っていうのを読んで欲しい…！！全部話したら漫画の紹介の意味が無くなっちゃうから……！！
祖母のマヒルもいいんだけど、この記者の方も引かないきちんとした理由があるので、そこもきちんと読んでもらいたい。
こんな感じで時折挟まるキャラクターたちの個人的なお話であったり、共にいる人蔵人間とその魔法使いのお話であったりだとか…
そういったキャラクター同士の繋がりのお話であったり、キャラクターの現在に至ることになったキッカケみたいなお話が、すごい良い心理描写を描いてくれる…エモいといったらそれまでなんだけど、なんかこう、もっとうまい言い方してみたい…でも言ったら言ったらでネタバレになっちゃうから言えないウググ。
とりあえず私は上記に書いたお話がすごい好きです、しかもちょうど次にあるマヒルと知り合いの魔法使いのお話があるんですが、それも是非読んでみて下さい……！！！ここら辺の話がすっごい好きなんだ私はぁ……！！！
コミックがあるからぜひ手に取ってほしい！
好きに語らせてもらった篠崎くんのメンテ事情、紙媒体のコミックもあれば電子版もあるので興味を持った方がいらっしゃったら是非読んでみて欲しい！
個人的には紙版のコミックだとついてる帯のデザインがとてもいいから良ければ運よく帯付きのコミックの方を見かけたら是非見てほしい、個人的に見て欲しいのは4巻の帯！
そんなわけで、篠崎くんのメンテ事情全人類読んで欲しい！耶麻でございました、さようなら！
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