隠れすぎた名作を紹介する PART.2

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こんちゃす!
mozoワンダーシティー店、はこたろうです!
皆さん、マンガ読んでますか?
わたしは休日はよく自分の部屋でそこらへんに積んであるマンガを手に取って読みふけってしまいます。
特に、お気に入りの作品は定期的に本棚から引っ張り出しては何度も読んでしまうことも。
今回もそんなわたしの蔵書の中からぜひ皆様におススメしたい名作をご紹介します!

目次

– Living on the edge – RED

概要
タイトル:-Living on the edge – RED(リヴィング オン ジ エッジ レッド)
出版社:講談社
著者:村枝 賢一
巻数:全19巻
連載時期:1998年~2005年

「俺たちのフィールド」「仮面ライダーSPIRITS」などで人気を博している村枝賢一先生が
90年代の終わりごろからヤングマガジンの増刊、ヤングマガジンUpper’sで連載を開始した本作
19世紀末、西部開拓史時代末期のアメリカを舞台にインディアンと白人、黒人、日本人、様々な人種が入り乱れ
血煙と硝煙にまみれた壮絶なガンアクションを繰り広げます
一族の復讐を誓うインディアン、幕末の日本から逃げ出してきた鉄砲侍、アメリカ軍の陰にうごめく闇
それら全てが絡み合い、やがてはアメリカ全土を揺るがす大きな波へと変わっていく、という群像劇にもなっています。

西部劇、ガンアクション、サムライ、愛憎劇
次から次に襲い来る強烈な展開……!!
ハリウッド映画も目じゃないくらいのボリュームなんです!
いや、マジで。

あらすじ

※この作品は当時の時代背景に則り、当時使われていた名称などを改変することなく使用していますが
 決して差別を助長するような意図がない点にはご留意ください。

時は明治、西郷隆盛が政府に反旗を翻し戦いを挑んだ西南戦争。
官軍の迫る田原坂にて肥後藩士の鉄砲隊は負けを悟り、一人、また一人と自刃していた——。
しかし、藩士の一人、伊東伊衛郎は自らの喉に刃を突き立てることに恐怖を感じ
仲間の亡骸を背に、戦場から逃亡した。
故郷に帰ることもできず、官軍の追っ手を避けなければならない伊衛郎はとある伝手を頼り
アメリカへと渡る蒸気船に密航する。

時は19世紀末、神が与えたもうた運命とばかりに東海岸から白人たちが国を切り開いた西部開拓史時代の終わり
伊衛郎は小さな宿場町の中国人が営む洗濯屋に流れ着き、半ば抜け殻のような生活を送っていた。
向かいの宿で客を取っている娼婦のアンジーは気さくに話しかけてくれるものの保安官をはじめ町の人の態度は冷たい。
未だアメリカにはアジア人やインディアンに対する差別が渦巻いているのだ。
そんな宿場町にある日一人のインディアンが訪れる。
長身にして頑強な体躯、白い髪をなびかせたその男の名はレッド、旅芸人をしながら町から町へ渡り歩いているという。
インディアンは宿に泊めてもらえないため、レッドは伊衛郎とともに洗濯屋に寝泊まりすることになり店に案内される。
しかしその夜、洗濯屋の娘が町の悪徳保安官にさらわれてしまう。

保安官の名前を聞き豹変するレッド、ついに彼は自分のいた部族を皆殺しにしたアメリカ軍の一人にたどり着いた!
これより始まるはアメリカ全土をまたにかける壮大な復讐劇——!!
ひょんなことから伊衛郎、アンジーとともに旅をすることになったレッドは
一族の無念を晴らすことができるのか!?

ここがアツい!

◆リアルな時代背景
西部開拓史時代末期のアメリカ、意外かもしれませんがそのころ日本では明治維新を迎え
主人公の一人である伊衛郎は肥後藩士として西南戦争に参加しています。
当時のアメリカは未だ国内でアメリカ軍とインディアンが各地で戦いを繰り広げていたり
ようやく鉄道が西海岸へと到達したりとまだまだ国としては発展の途中です。
様々な人たちが新天地に夢を馳せ移民として押し寄せたアメリカ——
そうした中で生まれる人種間の軋轢や文化の激突
そういったアメリカ合衆国という国が見せた「生きた歴史」を様々なところで垣間見ることができるのが本作なのです。
また、実際に当時の合衆国大統領として活躍したグローバー・クリーブランドや無数の部族を率いてアメリカ陸軍と戦い続けたインディアン、ジェロニモやクレイジー・ホースが登場したりと
史実とも符合するようなストーリーの練られ方をしているのも非常に面白い点になっています。

◆壮絶なガンアクション
舞台は西部劇、西部劇と言えばもちろんガンアクション!
作中の人物たちもそれぞれの理由から銃を手に戦いに臨みます。
主人公のレッドは最初は銃も持たず、斧やナイフで戦うのですが
後にレッドの復讐を陰から援助する何者かによって「S&W M03A7 “HATE SONG”」という
規格外の威力を持つ拳銃を手に入れます。この銃は作中オリジナルで現実には存在しないものですが
その威力はまさに人生そのものを奪われたに等しいレッドの深い憎しみを歌い上げるにふさわしいものとなっています。

もう一つこの作品を語るうえで欠かせない銃が伊衛郎の「狭間筒(はざまづつ)
肥後藩で鉄砲侍をしていた伊衛郎は先祖伝来の長大な火縄銃「狭間筒(はざまづつ)」を手に
幾度もレッドやアンジーとともに死地を潜り抜けます。
伊衛郎の家に伝わるものは全長2mと通常の火縄銃よりもかなり長く、行く先々で見るものを驚かせます。
また、肥後藩きっての鉄砲撃ちとして名をはせた伊東家の跡継ぎとして類まれなる狙撃の腕を持つ伊衛郎は
その腕前でアメリカ軍の狙撃部隊との戦いにも勝利していくのです。

◆命の意味、同胞としての意識の拠り所とは
ある意味この作品の最大のテーマと言えるのはここだと思います。
レッドはインディアンの一部族「ウィシャ」の最後の生き残りとしてアメリカ軍へ復讐を胸に旅をするわけですが
ある時、大統領のエージェントが暴走する軍部の闇を止めるために軍を戦いを続けるレッドたちに接触を試みます。
その時エージェントはレッドに「もし、お前以外にウィシャの生き残りがいたら、どうする?」と質問を投げかけるのです。
自分以外の部族を皆殺しにされたと思っているレッドは、もしかしたらウィシャを再建できるかも……
そういった疑念に囚われ、一時戦意を喪失してしまいます。
実際、ウィシャが虐殺される現場に同行していた内務省の管理局のスタージェスという男がもう一人のウィシャの娘、
スカーレット」を保護することになるのです。
さまざまな運命のいたずらによってすれ違いを重ねるレッドとスカーレット
最終決戦の果てにようやく二人は邂逅を果たすのですが……

◆まとめ
広大なアメリカを舞台にしたとにかく濃厚でアツい群像劇、時代の波に飲まれ消えていった者たちの物語
血と硝煙、砂埃と鳴り響く銃声、そして歴史が描き出す「リアル」な西武開拓史のアメリカ
村枝先生の類まれなる表現力と徹底した取材により外連味たっぷりに描かれるアクションは
読んだ人に鮮烈な印象を残してくれることでしょう。
2022年現在、新装版も市場に流通しているとのことなので
ご入用の方は一度当店のスタッフにご相談してみてください!
(問屋さんや出版社の在庫状況によっては、ご希望に沿えないこともございます。ご了承ください。)

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この記事を書いた人

流浪の酒飲み
飲んだクラフトビールは1000種類以上。

漫画、アニメ、料理が好き。
NIKKE指揮官にして永遠の新人

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