皆さまごきげんよう。
今回はしおたろう100号がサブカル漫画を好きになる切っ掛けだった作家さんについて語りたいと思います!
少し長くなるかもしれませんがお付き合いいただけると嬉しいです。
丸尾末広先生
丸尾末広先生。
ヴィレッジヴァンガードで本を買う方なら恐らく知らない人はいないであろう作家さんです。
実写映画化もされ、各種SNSで話題になることも多い「少女椿」が丸尾先生の作品で一番知名度が高いと言えるかも知れません。
何を隠そう私も「少女椿」から丸尾末広ワールドに取り込まれた一人です。
私の丸尾先生の作品との出会いは「薔薇色ノ怪物」が最初でした。
その頃私は20歳前後だったと思います。
学生の頃からよく通っていた古書店があって、その店でたまたま「薔薇色ノ怪物」を見つけて興味を惹かれるまま購入したのが始まりでした。
そのお店は取り扱っている本が割とニッチでまた別に記事を書きたいと思っている駕籠真太郎先生の作品を知る切っ掛けとなったのもそこでした。
丸尾先生の話に戻ります。
「薔薇色ノ怪物」は短編集で、丸尾先生のデビュー作が収録されている他「少女椿」のプロトタイプ的な作品も載っていたのです。
「少女椿」は簡単に説明すると、親を亡くし天涯孤独となった少女・みどりが半ば騙されたような形で異形の人々が集まる見世物小屋で働くことになるお話です。
このタブーを描いているとしか言いようがない世界観に一発で胸を打ち抜かれて私は丸尾先生のファンになってしまったのです。
その後「少女椿」として一冊の本が発売されているらしいという情報を得た私は方々探し回りやっとの思いで単行本を手に入れたのでした。
丸尾先生の作品の魅力の一つはその画力で何でも美しく描き切ってしまう所だと思うのです。
「薔薇色ノ怪物」の中には「童貞厠之介」という汲み取り式便所の中(中というか下)で生活している少年の話があるんですけど、便所の中(下)=便まみれなのに何故か汚さを感じないというのが凄いと今でも思うのです(※個人の感想です)。
「少女椿」にしろもう内容的にドロドロというか設定を見ただけでも美談である可能性が0なのに見ずにはいられない。ある種の魔力の様なものがある気すらしてくる。
そりゃあヴィレッジヴァンガードで丸尾先生の作品を多く取り扱っているのを知って買えるだけ買って次の日腕がパンパンになりもしますよ。
その頃は車に乗ってなかったので街までバス+徒歩だったのにあんな量よく買ったなあと自分に感心してしまう(笑)
もしここまで書いているのを見て「丸尾末広先生の作品って上級者(?)向けなんだな…」と敬遠してしまった方がいたとしたらちょっと待ってください!
丸尾末広作品でも一般向けの割とソフトな作品ありまっせ!
次の項ではその辺を深堀していきたいと思います!
初心者が読むべき丸尾末広作品とは
まずは「ギチギチくん」!!
多少グロい場面はあれど他の丸尾作品と比べるとびっくりするくらい毒のない作風。
藤子不二雄作品並み…とまで言ってしまうと言い過ぎ感があるかも知れないけれど個人的にはそれくらい一般向けに描かれた作品だと思っています(異論は認める)。
中華風な風貌に描かれたギチギチくんが超可愛いので気になった方は是非♪
ただもしかすると丸尾末広先生のファンの方の中では物足りない(ソフトすぎる)と感じる方もいるのかも知れません。
個人的にはこういう方向性の話も好きなので是非色んな方に読んで欲しい作品です。
続きましては「風の魔転郎」!!
これは少年漫画風でとても読みやすい漫画です。
小学校を転々とする風野魔転郎という少年がその地でその地で悪者を倒していくという勧善懲悪なストーリー。
4話だけで終わってしまったのがとても惜しいと思ってしまうくらい私は好きな作品です。
タイトル的に「風の又三郎」をオマージュしているのかなと思っています(しかし名前を付けたのは丸尾先生ではないらしい)。
実は私的に「トミノの地獄」も割とソフトな作風だと思っています。
「少女椿」と同じく見世物小屋を舞台にした話ではあるのですが、それに比べて「トミノの地獄」はかなり毒の少ないストーリーのように感じました。
しかしエンディングに救いがあるのかは人によって意見が分かれそうで、万人に向けてオススメ!!って言ってしまえるかどうかは絶妙なラインの様な気がします。
個人的には「トミノの地獄」を読んで大丈夫そうだったら「少女椿」にトライというのが丸尾作品的ステップアップの奨めかもしれない。
是非気になっているけど中々踏み出せないという方は参考になさってください。
参考になると良いな…
そう言えば比較的最近発売された「天國 パライゾ」は私の中の丸尾末広先生の作品のイメージを良い意味で壊してくれた作品でした。
丸尾末広先生と言えば“エロ・グロ・ナンセンス”というイメージが真っ先に浮かぶ方が多いと思うんですが、この作品に関しては崇高ささえ感じました(※個人の感想です)。
勿論丸尾節を感じる箇所もありますが、これが丸尾先生の新境地なのか…!と唸らせられましたね。
興味がある方は是非読んでみてください。
そしていろんな方の感想が聞いてみたいです。
現在最新作の「アン・グラ」も割と初心者向けかも?
今回はパロディ(で良いのかな?)要素が強めで気付くとニヤニヤできること請け合い。
主人公の名前からして水木ミゲルだからね。
簡単に説明すると何をやってもうまくいかず、長続きしないミゲルが漫画家を目指して奮闘する話。
丸尾先生が描くのだからただのサクセスストーリーとはいかないんですわ。しかしそこが良い。
さあここまで書いた丸尾作品で貴方が気になるタイトルはあったでしょうか?
気になったら本当に読んで欲しい。
気に入ったらそこからは沼でございます。
そう言えば丸尾末広先生ってガロ系の作家さんとして私は一番に頭に浮かんでしまうんだけど、実は丸尾先生は「ガロ」に作品が掲載されたことはないらしいです。
兎にも角にもサブカル系の作家さんを通るなら避けて通れない方なので是非興味を持っていただけたら嬉しい限りです。
まとめ
ここまで私と丸尾末広作品との出会い、そして初心者にお勧めしたい丸尾作品をつらつらと書かせていただきました。
サブカル系の作品は本当に好き嫌いがハッキリ分かれてしまうものだとは思うのですが、もし何となくとかイメージだけで読むのを避けているという人がいたら本当にもったいないと思います!
受け付けるかどうかは読んで決めるのが一番♪
でもサブカル系は人によってはトラウマになりかねないから難しい…
それなら初心者でも楽しめそうな作品を紹介したら良いのでは?!という気持ちで書き上げた記事です。
少しでも多くの人の心に刺されば良いなと思いつつ。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
またお会いしましょう。
コメント
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