初代マクロスからデルタまで。マクロスの歴史をオタ語りしてみた。

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マクロス40周年‼
1作目リアルタイム世代としては祭りにのるしかない!てなわけでして、
初代マクロスから最新作△(デルタ)まで、マクロスシリーズが各時代でどう世相を反映し、いかに時代に先駆けてきたかを、ヲタ語りさせていただきます。

目次

マクロスの衝撃

マクロスシリーズの記念すべき代一作『超時空要塞マクロス』テレビ放送は、1982年
テレビシリーズ完結の翌年、84年にはテレビ版の完全リメイクといって良いくらいに徹底的に再構成された新作映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』が公開され、その人気はアニメ史に残る決定的なものとなりました。

マクロス以前に『社会現象』と呼ばれた人気アニメとして『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』の2作があります。

ヤマトはテレビシリーズが1974年~。完結編83年。ガンダムはテレビシリーズが1979年~。完結編映画82年。
ヤマト、ガンダムが牽引たアニメブームを引き継ぐ形でスタートしたマクロスは、初の作り手がアニメで育った世代と言われる作品で、参加者には学生時代の庵野秀明監督を含めのちのアニメ界をけん引することになる人たちが多数参加しています。

現代のアニメに連なる要素もヤマトやガンダムと比べてより濃厚で、
オタク向けアニメの先駆け中の先駆けと言えるでしょう。

おさらいマクロス史

以下ばばっと歴史をおさらいしてみます。
(マクロスミリしらの勢のために、ちょいちょい『分かりやすくガンダムで例えて』いきます)

『超時空要塞マクロス』(テレビシリーズ。1982年~83年) 
『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』(劇場版。84年公開)

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/macross-movie/#list

『超時空シリーズ』の第一作かつ『マクロスシリーズ』の記念すべき第一作。
超時空シリーズについて書き出すと長くなってしまうので気になる方はぐぐってみてください!

都市を内包しロボに変形する超巨大戦艦!現実の戦闘機を模したフォルムの三段変形ロボ!!追尾ミサイルが尾を引き入り乱れて飛びまわる『板野サーカス』!!!そして、戦局を変え世界を変える歌の力、三角関係を中心に進む物語、
マクロスの基本要素はすべてここで出そろいます。

テレビシリーズを、ほとんど完全新作といって再構成した劇場版のタイトルにもなっている、
主題歌『愛・おぼえていますか』は、マクロスシリーズを象徴するテーマソングともいえる名曲で、のちのシリーズにも受け継がれていきます。
また、当時アニソンとして異例の大ヒットにもなりました。

アイドル役声優さん自らが、劇中オリジナルソングを歌い、その曲が実際に発売されるというのは当時画期的で、キャラソンの走りと言えるでしょう。
また、アイドルと戦闘機という、近年ではガルパンで再認識された、少女とミリタリーのギャップによる画面映えなどなど

先にも述べましたが、

まさに現在のオタクアニメの、直系のご先祖(のひとつ)と言っても良いのではないでしょうか。

『マクロスプラス』(OVA。1994年~1995年)

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/macrossplus/#list

初代マクロス直後の時代をリアル路線のデザインと演出で描いた作品で、ガンダムでいうと同じOVA作品でもある0083に近いイメージです。
音楽は、この作品に参加後アニメ音楽史に革命的な影響を与ることになる、菅野よう子さん‼
今作の歌姫は、なんとヴァーチャルアイドル。しかも、アバターと中の人どちらが本体か問題まで絡んでくるという、未来を予見しまくっている点がポイント高いです。

『マクロス7』(テレビシリーズ。1994年~1995年)

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/macross7/#list

前作から35年後の世界。初代マクロスのメインキャラクターが一部登場する点や、演出設定共に前作から大きく進歩した次世代兵器など、Zガンダムと同じポジションの作品ですが、Zが前作の雰囲気を踏襲していたのに対して、マクロス7はむしろ同時代のGガンダム』に近く、型破りな方向性と明るいノリでマクロス全シリーズ中でも異色作と言えるでしょう。

また、前作の歌姫、リン・ミンメイが一人の『国民的正統派アイドル』という当時の世相を反映していたのに対して、今作では男女ツインボーカルのロックバンド
これは現実の、80年代後半から90年代初頭のバンドブームと呼応しています。
主人公熱気バサラ『俺の歌を聴けー!!!』は、今でいうパワーワード、ネットミームのようなインパクトで、のちにマクロスFのヒロインの一人シェリル・ノームの決めセリフとしても受け継がれていきます。

『マクロス・ゼロ』(OVA。2002年から2004年)

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/macrosszero/#list

「マクロスシリーズ」生誕20周年記念作品で、初代マクロスの前史に位置します。我々の住む現実とマクロスワールドの橋渡しでありのちの作品世界では、伝説のような扱いになるという作品。
民俗学要素、シャーマニック要素の濃厚なSF、作品シリーズ全体を伝説や伝承のようなフィクション(事実に沿った物語でるらしいけど我々が見ているアニメ=作品世界の現実ではない)に位置づけてしまう試みなど、くしくも近い時期に放映されていた、ターンAガンダムに近いポジションだと思います。
セロ=起源、ターンA=全てを包括する、という対比も興味深いです(勝手に深読み)。

『マクロスF(マクロスフロンティア)』(テレビシリーズ。2008年)

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/%e3%83%9e%e3%82%af%e3%83%ad%e3%82%b9f/#list

今時の若者(30代前半以下)が、『マクロス』と聞いてまずイメージするのがこのマクロスFの、ランカ&シェリルのヴィジュアルではないでしょうか?
初代から20年以上を経て、作品イメージを更新してきたという点で革新的な作品です。

今作の歌姫はWヒロインで、圧倒的な歌唱力表現力を持つベテラントップアイドルのシェリル・ノームと、キラッと光る才能の片鱗を見せる駆け出しの元気っ娘ランカ・リーという、ガラスの仮面タイプの王道のライバルものの要素もあります。

ヒロインの一人ランカちゃんのアイドル道は、スカウトされるところから始まりショッピングモールで着ぐるみを着てお店の宣伝で歌うなどの下積みを経て、メジャーデビューライブ前にアイドルオタクの間で口コミが最高潮、という当時の現実世界の地下アイドルブームを反映した描かれ方をしています。
初代、セブンと比べるとまた時代の違いを感じます。

そして、このランカちゃんのデビュー時には、

ご存知、ないのですか!? 彼女こそ、代役からチャンスを掴み、スターの座を駆け上がっている、超時空シンデレラ、ランカちゃんです!

という、フレーズが爆誕します。
数々のバリエーションを生み、現在も使われる(使われてますよね?)名構文が誕生した瞬間です。

さらに、当時隆盛してきた、ボカロ文化やMMDとの相性抜群の劇中歌がネットで流行し1ジャンルになるなど、アニオタ界への波及もすさまじく、

まさにオタク界のフロンティアを切り開きました。

そして最新作マクロス△

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/macrossdelta/#list

『マクロスΔ(マクロスデルタ)』テレビシリーズ放送は2014年。

歌姫は、5人組の女性音楽ユニット「ワルキューレ」。
ついにマクロス世界にも、グループアイドルが登場しました。
当時は、今も続くタイプのアイドルグループブームが一般に定着した頃だったと記憶しています。

前年の2013年に朝ドラ『あまちゃん』の大ヒットがあり、同じ方言女子&アイドルグループという組み合わせのため、正直、ついにマクロスシリーズが時代に出遅れた?と思ったりもしたのです

が、本作の、銀河系各地で人々が自我を失い凶暴化する謎の奇病「ヴァールシンドローム」とそれを沈静化させるワルキューレの歌、という設定は、のちの新型コロナウィルスによる外出自粛に、ネット配信で歌が人々を元気づける、というのを予見していたかのよう、というと少し大げさですが、作中で描かれる狂暴化や戦争による社会不安を歌が鎮める、という描写(しかも歌はネットで拡散される)は、今の時代にこそより響くものだと思います。

その後テレビシリーズを再構成した『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』が2018年に。
完全新作の『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』が2021年に公開されます。

『絶対LIVE!!!!!!』公開のタイミングがまた実にタイムリーなのです。
翌2022年、今年の5月に『トップガン・マーヴェリック』が公開され大ヒットしたことは、皆さんの記憶にも新しいところと思いますが
この『トップガン』一作目には、初代マクロス劇場版『愛・おぼえていますか』のバルキリーの空中戦が、影響を与えているといわれています。
(ついでに初代バルキリーは、トップガンのシンボルでもあるF-14トムキャットをモチーフにした機体です。)

また今年は、今まさに絶賛放映中『うる星やつら』の令和版リメイクの年
ヒロインのラムちゃんは、元祖方言宇宙人ヒロイン‼
マクロスΔの歌姫フレイヤの大先輩といえるでしょう。

このように、またまた時代に先駆けて『俺なんかやっちゃいましたか?』状態のマクロスΔ。

さらに『絶対LIVE!!!!!!』作中では、ワルキューレメンバーのコピーバーチャロイドである『Yami_Q_ray』と対峙することになるのですが

引用元:MACROSS PORTAL マクロスポータル(公式)/マクロスシリーズ
https://macross.jp/series-detail/macrossdelta-movie2/#list

これって、つい最近のAIディープラーニングによるイラストや音声の再現問題を先取りしたかのようではありませんか。

ついでに『Yami_Q_ray』のルーツは、先に『マクロスプラス』で触れた、バーチャルアイドルアバターと中の人どちらが本体か問題を劇中で引き起こしたAIだったりします。

恐るべし時代の先駆け度。

その時代時代の、カルチャーを貪欲にとりこみ反映することで、のちの時代に通用する先進性や、普遍性を表現してきたマクロスリーズ
まさに
『ヤック・デ・カルチャー!!』

40周年を超えたマクロスシリーズ。次はどんな未来を先取りして見せてくれるのか、楽しみです!

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この記事を書いた人

ヴィレヴァン歴ン十年。全国異動中のサブカルおじさん。

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