最近のゲームは高いですね。steamとかみてると通常版だけで一万円ほどするものがざらにあってびっくらこかされます。
ちょっと前にはとある配信者が「25万円で買ったゲームソフト」を初見プレイしていてこれまたびっくらこかされました。
25万って普通初見でゲームに出す金額じゃなくないか…?
このゲームのことなんですけども。
「おい800円で買えるじゃねえか嘘つくなボケ」
と思われた方もいるかもしれませんがもう少しだけ続けます。
そもそもこのゲーム、復刻版なのです。もともとは1999年にPC用ゲームとして発売されたソフトで、当時販売されていたディスクがオークションなどで高値で取引されていたのです。
それから時がたち、作者の作場知生さんが自らクラウドファウンディングによって資金を集め、現代に復活させたものがこの800円で買える完全版、というわけです。
「伝説の超高価格ゲーム」を手軽に遊べるようになったんだからとりあえずやってみるしかなくないか?
どういうゲーム?
「ガラージュ」この奇妙な装置は被験者の深層意識に働きかけ奇怪な暗闇の世界を作り出すのだと言われている。
主人公が放り込まれたのは、崩れそうな木造建築物と 錆びた金属とあらゆる場所が汚水で満たされた閉ざされた空間であった。
そして自分自身の体も機械とも生物ともつかないものに変わり果てているのを発見する。
複雑な構造の迷路のようなこの世界を主人公は彷徨う。
この世界の出口を求めて―。
引用元:GARAGE ガラージュ Google Playのアプリ より
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.SmokymonkeyS.garage&hl=ja&gl=US
ゲームのジャンルとしては「謎解きアドベンチャー」にあたります。
ただほかのゲームと比べて明らかに違うのが世界観。
初めて見ると、どこをどう見てもすっきりと理解できることのない「奇怪なデザイン」のものしか見当たらない。
デザインだけでなく、名称も意味の分からないものばかり。
販売ページには「精神世界からの脱出を目指す」と書かれてはいるが、あなたがまず最初に行うのは脱出の糸口を探すことでなく「この世界はどういうところなのか?」を丁寧に時間をかけて理解することになると思う。
引用元:GARAGE ガラージュ Google Playのアプリ より
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.SmokymonkeyS.garage&hl=ja&gl=US
「ガラージュ」という精神治療装置にかけられた主人公は、機械の姿になって精神世界をさまよう。
画像だけ見てもまだ大分どういうゲームかわかりにくいですね。。
ちょっとほかの方のプレイした感想を載せようと思います。
あくまで「筆者がプレイしたことのあるゲームの中では」ですが,プレイフィールが近いと感じられたのは「とびだせ どうぶつの森」でした。
引用元:レトロンバーガー Order 86:23年の時を経て「ガラージュ」がSteamでリリースされたから汚水にまみれた日常生活を送る編 より
https://www.4gamer.net/games/639/G063916/20220729001/
主人公はこの突飛な精神世界を脱出するという大きな目的を持っているが、いわゆる脱出ゲームのような謎解きだけをして「はいクリアー」とはならない。画像にもある通り、主人公には「順応度」、「燃料」という体力ゲージが存在するため、逐一回復しなければならない。
順応度は「木馬」に乗ることで、燃料は「雌機械」の腹を搔きまわすことで回復する。
引用元:GARAGE ガラージュ Google Playのアプリ より
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.SmokymonkeyS.garage&hl=ja&gl=US
「白瓦斯屋」にならぶ三体の雌機械。
店主にお金を払うと店に通してもらえ、彼女らの腹を掻きまわすことができる。
俺はレイコ(画像左)が好き。
順応度にしろ燃料にしろ、回復するにはお金が必要となり、主人公は当然稼ぐ必要がある。
「蟹」や「蛙」を汚水から釣って店に売るのだ。この釣り要素も単純にお金集めやコレクション要素として存在しているのではなく、ストーリーにも多少絡んでくることがあるので、無心で釣りまくっていたら気が付けばレアな蛙がめちゃめちゃたまっていたりと、なかなか奥深い。
引用元:GARAGE ガラージュ Google Playのアプリ より
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.SmokymonkeyS.garage&hl=ja&gl=US
「蟹食い」と呼ばれる蛙の釣り情報。
また、この世界に住む様々な機械たちと交流を重ねることで仲良くなったり、脱出の手がかりやこの世界についての情報を知ることができるのだ。
どうぶつの森ほどわかりやすくかわいらしいデザインではないかもしれないが、確かにスローライフ的な側面もある。
さまざまな収集要素もあるので慌ててこの世界から脱出しようとしなくてもいいのだ。寄り道をすればするほどエンディングに味が出てくる。
不気味な雰囲気で始まるゲームだが、スタッフロールに到達するころには間違いなくその印象はぬぐわれていると思う。
思い入れのある機械を一人や二人、見つけているはず。
ただもちろんスローライフ的な側面があるといっても、のほほんとだけしていられるほどやさしい世界でもなく、それなりに残酷なシーンも出てくるので注意。
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ここまで書いた事だけでもかなり意味の分からない単語の羅列があったかもしれないが、この「意味の分からなさ」を丁寧に、時間をかけて咀嚼して飲み込んでいくのがこのゲームの醍醐味でもあると思うので、「難しそうだな」と感じてももし少しでも好奇心や興味が沸いたのなら是非にプレイしてほしい。
そもそもなんでそんなに高かったの
一つの理由として、販売部数が少なかったことが挙げられている。
ガラージュは1999年に東芝EMIから販売されたが、この同年、東芝EMIはCD-ROM事業から撤退することになり、ほとんどゲームディスクが刷られることなく販売を終了してしまった。(参考:https://www.4gamer.net/games/639/G063916/20220729001/)そのため市場には数少ない中古品が出回ることになり、その結果価格が高騰していったといわれている。
ただ、ガラージュはその世界観の歪み具合から「3大歪みゲー」の一つとしても知られるゲームであったため、たぶん昔からこの精神世界に魅せられていた人は大勢いたのではないだろうか。だからこそここまでの高騰につながっていたのではないかとも思う。
プレイ後の個人的な感想
あきらかに現代によく出回っているゲームと比べると異質な点があり、
かなり人は選ぶゲームだなと思った。
ストーリーを明確に道筋立てて示す、ということをしないゲームで、自分はこれに初めて出くわした。主人公がこうなるに至った経緯や登場人物たちとの関係性が必ず存在しているはずのゲームなのにいまいち掴みきれない。初めてクレジットを見たときは何がどうなってエンディングを迎えることになったのか理解できなかった。
ただ、この謎が明らかに「よくわかんなかったけど、まあいっか」では済ませられないようなものばかりで、どうもずっと気になってしまった。
ここが個人的には一番刺さったところでもある。「こんだけ分からないことあるんだからもっとやらにゃいかん」と繰り返しこの世界に入りたくなるどでかいきっかけになった。
登場人物たちも、最初こそ気持ち悪がっておっかなびっくり話しかけていたのに、気が付けばどこか愛着を持って話しかけに行っている自分がいてたまげた。
繰り返しにはなるが、世界観にしろ、「三大奇ゲー」の名にしろ、当時の取引価格にしろ、なんらか一つでも気にかかる点があったらぜひにプレイしてほしいゲームだと思う。うまく説明できないのがもどかしいが、このゲームを通して得られる体験はほかのものでは中々この先得られないそれになると思う。
プレイした人たちの解釈をネタバレとか一切気にせずにいろいろ聞いてみたいと思った(ザコ語彙力)。
現実世界のifのファンアートとかたくさんあるとすごくにんまりできてうれしいんだけどなあ。
ちなみに、steam版だと少し割高になっているが、スマホ版と違い、表現規制なくオリジナルのデザインで遊ぶことができるので真の完全版ガラージュが遊びたい方はそちらもぜひ。
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