蛙さんが棲む井戸の中にお邪魔してみた。 – IDONO KAWAZU

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初めまして、ボカロ好きのエヌと申します。

この世界には「音楽をする蛙」なる生き物が棲んでいるのをご存じでしょうか。

作詞・作曲・編曲、果てはイラストやアニメーションまで。

風の噂に聞くところによると、それはどうやらとある井戸の中に棲まわれているそうで。

今回は、そんなどう考えても多才すぎる蛙さんの棲む井戸の中に(大変失礼ながら)お邪魔して、その生活を私なりに紹介させて頂きます

しかしながら、井戸の中に人間の姿でお邪魔するのはどうも趣が無いので、…そうですね、では蝶の姿になることに致します。

蝶の姿になって(ただ今、蝶の気持ちになっております。…パタパタ…)、ご紹介を続けさせて頂きます。

駄文ですが、どうぞしばしお付き合い下さい。


※IDONO KAWAZUさんの世界観に入り込んで書いております故、IDONO KAWAZUさんのことを蛙さんと呼ぶことをお許し下さい。

※楽曲の歌詞・世界観に関しての解釈は自己流です。IDONO KAWAZUさん公式の解釈ではないことをご了承の上でお読み下さい。

※紹介と銘打っておきながら自分の好きな部分をただ垂れ流しているだけに過ぎません…。とにかく楽曲を聴いてもらう入口に、この記事がなれば良いなと思って書いております。

目次

蛙さんの生態

蛙さんはインターネット上に音楽を投稿されています。

活動名は、『IDONO KAWAZU』

名前の由来は、中国に生まれた思想家「荘子」の言葉である「井の中の蛙大海を知らず」

2019年9月1日、初投稿作『妄言に足る所以』より、niconico動画/YouTubeで活動を開始されたボカロPさんです。

以降一時的な数度の冬眠を経ながら、活動期間中は各月の1日に楽曲を投稿するスタイルで活動されています。

TwitterやInstagramでも活動されていて、主に楽曲制作や近況報告、告知や蛙さんにとって非常に大切な「その日の天気が雨であること」など頻繁に投稿している様子です。

私は不定期刊行の「井ノ中新聞」を購読していて、大変楽しみに次号を待っている次第であります。

プロフィールを長々と言葉で説明するよりも、まずは作品を観て聴いてもらった方が良いでしょう。

特に好きな2曲を紹介させて頂きます。ぜひ動画リンクから飛んでみてフル尺でご視聴下さい。

『矮星を纏ふ / 初音ミク』

ご覧

この目の前の細道が刻下二つに分かれているの

そのいずれを選んだなら

もう元に戻れやしないな

『矮星を纏ふ / 初音ミク』より引用 (作詞作編曲: IDONO KAWAZU)

コミカルで可愛らしくてどこか阿呆ぽくも見えるイラストとアニメーション

叡智に富んだ歌詞、その中に見え隠れする厭世的な世界観

そして、電子音を巧みに用いたケミカルでビビッドな編曲

歌詞の中で特に私が好きな部分を引用させて頂いておりますが、本当は全てを引用したい程です。

矮星とは、光度階級がVの恒星で、主系列星ともいう。あるいは恒星に準じる天体で、大きさが特に小さいものをさす。

Wikipedia「矮星」より引用 (矮星 – Wikipedia)

明るく燦然と輝く星が目立って注目される世界を見て、自分のその明滅が無価値なものであるかのように思えてしまう。燃え尽きて消えてしまう数々の矮星を見て、自分もそのように光ることを諦めてしまえたらどんなに楽だろうかと考えてしまう。つまり、「矮星としての死」を選んでしまう。

そういうお話なのかなと思いました。この楽曲は、本人による「それでも願ってしまいます。」というコメントと共に公開されています。「願い」とはどういうことなのでしょうか。

私が初めてこの曲を聴いた時には、「矮小な自分だけれど、いつか明るく光ることのできる時が来ることを願い信じているという意味だと思っていました。

しかし、この曲を何度も何十回も何百回も聴き続ける中で、別の解釈が脳内に浮かび上がって来ました。

「僕は光ることを諦めて(=矮星としての死)を選んでしまうけれど、そのような一般的には罪深い道を選んでしまう僕のことでさえも、理解して熱く愛を注いでくれれば、それだけが自分の願いである」

明るく光ることが正しいとされる世界で、光らないことを選ぶのは大変に勇気のいることだと思います。

しかし、「明るく」とは、どれだけ明るければ正しくあれるのでしょうか

お隣さんの星より明るければ良いのでしょうか。

その星が属する銀河系全ての星の中で最も明るければ良いのでしょうか。

それとも全宇宙の星の中で最も明るければ良いのでしょうか。

上位10番目まで?上位5%?10%?20%?どこまで行っても相対的なものに過ぎないその指標は、果たして追いかけ続ける価値のあるものなのでしょうか。

いっそのこと、光ることそれ自体を諦めてしまっても、それでも自分に価値を見出してくれる「誰か」がいればそれで良い。決して前向きとは言えない性格の私は、そのように考えてしまいます。


前者と後者、どちらかが正しい解釈なのかもしれないし、どちらも正しい解釈なのかもしれません。

いずれにしても蛙さんの曲の中で一番好きな曲であることに変わりはありません。…すみません、自分に照らして語りすぎてしまいました。

『蘇芳の明察 / 鏡音リン』

やっこらせやっこらせ あっちの水は甘いぞ

よっとらせよっとらせ あっちの水は辛いぞ

やっこらせやっこらせ あっちの水は苦けれど

よっとらせよっとらせ どうせ味など解るまい

『蘇芳の明察 / 鏡音リン』より引用 (作詞作編曲: IDONO KAWAZU)

先ほどご紹介した曲は、動画素材の元イラストは、「ダ鳥獣ギ画」というサイトから借用したものだそうですが、この『蘇芳の明察』はなんと蛙さんご本人によるイラストとアニメーションなのだそうです。

この曲を聴いている時の私の心理状態を頑張って文字で表現してみますので、曲を流しながらお読み頂ければと思います。

まず、ちょうど、1:00~の部分、ウゥ~~~ン、ハッ!!ウゥ~~~ン、ハッ!!!ウゥ~~~ン、ハッ!!!!キラッッッッ☆☆(ウインク)のところが可愛い!!!!!!!!

私は今、蝶になっていますが(たった今思い出しました)、思わず羽をバタバタさせております。

また、ノリノリで頭をフリフリして触覚をぐわんぐわんさせております。

さらに、1:51~の部分、くるくる~~パッッ!!くるくる~~パッッ!!!くるくる~~パッッ!!!!ンパンパ!ワッッショーイ!ワッッショーイ!!ワッッショーイ!!!ブrrrrrアックッション!!!!!!!みたいなところも可愛い!!!!!!!!!さらにさらに、2:47で一瞬登場する床を這いつくばる影絵になったうにょうにょした蛙さん可愛い!!!!!!!!!!(ところでこのまま先に進んで見続けていくと2:57、ここの蛙さんだけ頭に天使の輪っかがついていますね。ということはお亡くなりになったのでしょうか。手を合わせて天をクイッと仰ぐポーズは昇天のポーズだった訳ですね…。)

…急に別人(いえ、別蝶??)のように文章のテイストが変わってしまい申し訳ありません。

曲を聴きながらその時の感覚で書き進めているため、それ程にこの曲のおまつり感にしてやられてしまった、と思って頂ければと思います。

以上2曲を紹介させて頂きましたが、本来ならばまだまだ紹介したいことが山程あります

なんなら、こちらの蝶としてノリノリで曲を聴いて羽ばたいている私が現実世界の私で、現在進行形でパソコンに向かってカタカタと記事を書いている私なぞ夢の世界の私なのではないかと思い始めてしまいました。

そうとなれば、記事なんて書いている場合ではありません!!!私は音楽の世界の中に入って没頭して来ますので、このあたりでおいとまさせて頂きます!!!!FOO~~~~!!!

(ちなみに、このように夢の世界と現実の世界の区別がつかなくなることを、同じ荘子の言葉で「胡蝶の夢」と言います。きっと私は元から蝶の姿だったのでしょう…。仕事などせずにただ音楽を楽しむだけの人生を送っていたのでしょう…。きっとそうに違いありません。)

これは有名な話かと思いますが、「井の中の蛙大海を知らず」という言葉には、後の時代になって付け加えられた続きがあります。「されど空の広さを知る」「されど空の青さを知る」「されど天の深さを知る」というフレーズが続くのです。

蛙さんの曲を聴くと、初めから大海を知らなかった、というよりは大海に嫌気がさして井戸の中に閉じこもるようになってしまった、と考える方が合点が行きます。

そして今、蛙さんは大海のことをどのように思っているのでしょうか。

「眩しくて仕方がない」「目を背けてしまいたい」「それでも追いかけて行きたい」、聴く曲によって、聴く時の自分の心理状態によって、どのようにも感じ取ることができてしまいます。蛙さん自身もまた、そのような葛藤の中で日々を生きて、その経験を以て楽曲を創り上げているのではないかなと、本日井戸の中にお邪魔してみてそう思いました。

最後に

ただの私事になってしまい恐縮ですが、この記事は当初はこのような文体ではありませんでした。

ヴィレッジヴァンガードの店員として記事を書く訳ですから、初めはその色に染まってみようと、所謂「ヴィレヴァンっぽい」文体で書き始めておりました。

なんと表現すれば良いのでしょうか。もっとテンションが高くてキラキラしていて、こんなに固い文章ではなくて…。と考えながら書き進めていくうちに自分の本来書きたかった内容から逸れていってしまいました。

そもそも全く以てキラキラしておらずテンションも高い訳ではない私がそれを取り繕ってみたところで書きたいことが書けるはずもないのです…。

であれば私も一度理想の形を諦めてしまって、自分なりの形で文章を書いていこうと考え、記事を丸々書き直すことにして、その結果完成したのがこちらの記事になります…。

皆様に読んで頂けるのかどうか大変不安で仕方がありませんが、ここは蛙さんの葛藤の中で生きる姿をリスペクトし、私も記事をこのまま公開してみることに致します。

もしも万が一(というか億が一)この記事を良いと思って頂けましたら、貴方の人生の暇つぶしなり何なり、何かしらに一ミリでもお役に立てましたら、幸いです

蛙さんに関しましてはまだご紹介したいことが沢山ございますので、記事の続きをご希望の方はその証として、コメント欄に各々が好きな水生生物を書いて頂ければと存じます。(何もコメントが無いと大変寂しいのでどなたか心優しい方、お願い致します!!!)

それでは本日はここで失礼致します。…パタパタ…パタパタ…。ブンブンッッ…ぐわんぐわんっ!!!FOO~~~~~~!

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この記事を書いた人

VOCALOIDが好きなとある店員さんです。いろいろな動物に扮して記事を書いております...。どうぞお見知りおきください。

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