みなさん量産機は好きですか?
ザクやスコープドッグなどの多数生産を前提にした機体たち。コストを抑えて製造されるため高級機には性能に劣ってしまう反面、大量生産されるほどの需要を持つ使いやすく洗練されたデザインであるとも言えます。
ラストオリジンに登場するバイオロイドたちもまた「商品」として生まれた存在である以上、数多くのバイオロイドが量産機。
今回はその中でも「世界で最も量産された」バイオロイドについて紹介します。
引用元:ラストオリジン公式サイト https://www.last-origin.com/index.html
ラストオリジン?しらん。という方は以前書いた『ラストオリジン』流行らせてください!や過去の記事を読んでくれたら嬉しいです
T-2ブラウニー
今回語りたいバイオロイドは
軽装型支援機 T-2ブラウニー です。
ブラックリバー社が誇る最大の部隊「スチールライン」に所属する世界初の女性型軍用バイオロイドで、名実共に世界で一番多く作られたバイオロイドです。スチールライン所属の歩兵と言っても他部隊や個人・企業の警備など様々な場面に運用されたといいます。
ブラウニーの大量運用を基礎に組織されたスチールラインは、部隊指揮用に作られたC-1マリーが隊長として指揮する軍隊です。
ただ、ブラウニーたちは恐れを知らない勇敢な性格に作られており、基本的に使い捨てるのを前提とした突撃あるのみな戦闘スタイルのため、そんなブラウニーたちが無駄に負傷したり、彼女たちを庇ったマリーが犠牲になる事態もあったらしいです。
それをカバーする形で前線指揮が取れるレプリコンや防壁を作れるノーム、補給を担うシルキーなど多くのバイオロイドが作られスチールラインは規模を拡大していきました。
性格はよく言えば勇敢悪く言えば単純。陽気な彼女たちは集まって歌ったり遊んだりするのが好きようです。
また、待ち伏せや不意打ちをされると人間にすら勝てないらしい「突撃しか知らないバカ」ということで、学力が低いトモやドラコ、ロマン優先で破天荒なシャーロットやウェアウルフと並んで「オルカ5大バカ」の一員となっています。
しかし単純思考というのは量産機故に起こる敵味方のブラウニー同士の殺し合いにおいて精神を守るための措置であり、上官の言うこともよく聞く真面目な働き者で、上下関係の厳しい軍隊内でも世渡り上手な知恵も持っており、5大バカの中では常識人のようです。
マリーからは忠誠心の高さを買われており、オルカ号の不屈のマリー(マリー4号機)の副官として100年以上務めた歴戦の個体もいたとか。
ゲームにおける性能
長年不屈のマリーの副官を務めたり、訓練を続ければ鉄虫を素手で潰せる者も生まれるらしいポテンシャルを持つバイオロイド、ブラウニー。
入手時は最低級のBランクですがSランクまで昇級が可能で、受けるダメージが上がるが最前列の味方を強化できるパッシブ1、攻撃支援や保護の対象となったとき能力が大幅上昇するパッシブ2が追加され強力な兵士へと成長します。
設定上ではT-2ブラウニー3人とT-3レプリコン1人で組むスクワッドがスチールラインの基本らしく、実際にゲーム内でもブラウニーとレプリコンは相性抜群。レプリコンがいるとパッシブ2は効果が1.5倍になり、昇級したレプリコンはブラウニーのパッシブ1のデメリットを相殺してくれます。
「T-1」
ブラウニーの型番「T-2」は「Trooper(歩兵)型の2番目に作られたバイオロイド」といった意味を持ちます。
しかしラストオリジンゲーム内に「T-1」の型番を持つバイオロイドは登場しません。
ブラウニーの前に存在したT-1とは、一体どんな存在なのでしょう。
時は最後の人類司令官くんが発見されるより120年ほど前に遡ります。
韓国の企業グループ三安産業が生物の身体能力を向上させるナノマシン「オリジンダスト」を用いた人間型生体コンピューター「バイオロイド」の商品化に成功します。
三安産業は最初のバイオロイド「エヴァ・プロトタイプ」や創始者と妻の遺伝子を用いた男性型バイオロイド「ケイン」を発表したのち、三安の全技術を投入した「ラビアタ・プロトタイプ」を公開。その美貌と能力からバイオロイドの需要は高まり、様々な企業がバイオロイド産業に参入することになりました。
そのひとつが民間軍事会社を前身としたブラックリバー社。
軍事会社であるブラックリバーは三安産業の男性型バイオロイドケインを軍事用に改造、会社総帥アンヘル・リオボロス自らの遺伝子も用いて世界初の軍用バイオロイド「T-1ゴブリン」を製造しました。
他を圧倒するパワーと人間を殺傷せず戦える安全性、そして主人への強い忠誠心を持ち、AGSロボットの代わりとして紛争地域に派兵されると瞬く間に多くの成果を上げていったゴブリン。高い評価を受けてその後も主力商品として大量生産されました。
しかし彼らを最後に、その後男性型バイオロイドが開発されることはありませんでした。
理由はモスル大虐殺・ニューオーリンズ暴動と続いたT-1ゴブリンによる人間の大虐殺事件です。
テロリストとの戦争のためトルコ政府に加勢したモスル大虐殺では捕虜として捕縛したテロリストを、最初は平和的なデモのはずだったニューオーリンズ暴動ではデモ隊の多くを殺害。
後の調査により、オリジンダストと男性との相性が悪く、一度怒りをおぼえると男性ホルモンの過剰分泌を促し際限なく攻撃的になってしまうという欠点が発覚。二つの事件のいずれもゴブリンが「隊長を侮辱されたことに逆上して暴走」したことが原因だといいます。
「バイオロイドは女性型のみ」というのはこの副作用の対策であり、またこの事件を皮切りにバイオロイドたちの人権は失われていくことに。バイオロイド産業の信用すら揺らぐ大事件でもありました。
事件について詳しくはラストオリジン公式サイト内プロローグで読めます
オリジンダストの副作用と強い忠誠心が大虐殺事件を引き起こし、全機回収・全機廃棄という憂き目に遭ったT-1ゴブリン。
そんなT-1ゴブリンの後継機として製造されたのがT-2ブラウニーというわけです。
身体能力は男性のゴブリンに劣るとはいえ、彼らの代わりを務めるようにブラウニーは世界中で運用されるバイオロイドとなりました。
ブラウニー“たち”
役者やスパイなどと違って顔のバリエーションを作る必要のない軍人バイオロイド。ブラウニーたちはみんな同じ顔同じ背丈同じ声に作られています。ただ、彼女たちや同じ部隊員がお互いを識別するための番号が振られており、性格にも違いが出るようです。
ネオディムと仲良し
歌うのが好きなブラウニーたち。特に軍歌や行進曲を歌っているのをよく見かけます。
同じく歌が好きなバイオロイドネオディムと仲が良く色々な歌を教えているという個体もいます。
物静かな性格のネオディムですが、陽気なブラウニーは彼女のような隊員とも積極的に仲良くなろうとしています。
よく歌っているものの一つはフランスの古い行進曲「玉ねぎの歌(La Chanson de l’oignon)」。
もちろんネオディムも「歌えば司令官が喜ぶ」と言われて教わっており、
「油で揚げた玉葱が好きなんじゃ~。美味しいから玉葱が好きなのじゃ~」と歌ってくれます。
ネオディムはアメリカ愛国歌「ヤンキードゥードゥル(Yankee Doodle)」も教わっているようで、韓国版ではロビー画面でネオディムをタッチすると歌ってくれます。
日本では「アルプス一万尺」として馴染みある歌かと思います。そしてネオディムがめちゃくちゃ可愛い。
なおこのブラウニー、司令官くんと隊員とが“愛し合ってる”のを観察できる「シークレットポイント」を教えていたり司令官くんを誘惑できると言って際どい衣装を着せたり破廉恥なポーズを教えたり…純粋なネオディムにいかがわしいことまで吹き込んでいる模様。ブラウニー…!!
事情通?噂好き?
ブラウニー同士の情報共有もあるのか、ブラウニーたちはオルカ号のことには何かと詳しく、オルカ号で流れる噂話の発信源はだいたいブラウニーのようです。
イベント「怒りの狼牙」にて、トウモロコシ大好きジニヤーがトウモロコシを食べずに頬を赤らめて見つめているのを目にしたナイトエンジェル大佐が怒り出す、のを横で見ていたブラウニー2033、ブラウニー2049、ブラウニー2074。
これを勘違いして、「司令官くんの司令官くんがトウモロコシサイズ」というありそうな無さそうな噂がブラウニーたちを中心にオルカ中に広まり、ちょっとした騒動に発展してしまったり。
実はこのイベントストーリー、脚本はなんと『PSYCHO-PASS』や『まどマギ』などを手掛けた虚淵玄氏が担当しています。
本編は血と硝煙の臭いが濃いシリアスストーリー、後日談は終始イチモツの話なエロコメディと魚だったら死んでる温度差の構成。
しかしコメディの中にも画像のように同じ顔が立ち並ぶ「量産機じゃなきゃできない表現」を挟んでくるあたりは、も~~~~~~~~~~~~~~流石としか言いようがありません。
軍人、ブラウニー
ラスオリの本場韓国では徴兵制度が存在しており、韓国の男子は19歳から軍隊に入らなければいけないそうで…
成人男性がメインターゲットと言わざるを得ないラストオリジンでブラウニーのようなバイオロイドは、そんな軍隊を経験した多くの男性たちから人気の高いキャラクターとなっています。
上官に怯えたり地獄のような訓練をどうにか抜け出そうとしたりと、スチールラインでは基本的に階級が一番下である故、気の毒な役回りも多め。そんな軍での苦労話が多くのユーザーから共感を得ているようです。
22年夏イベント「光届かぬ聖域」ではスチールラインの兵卒・下士官たちと共に突撃連隊・連隊長レッドフードの地獄訓練に動員されることに。
訓練を中止させるためレッドフードを水着コンテストに出場させようと奮闘し、見事彼女を言いくるめて訓練を終わらせることに成功します。
が、その際レッドフードを無駄に激励してしまい一人だけレッドフード直々の精神教育が施され、ブラウニーらしからぬ完璧な軍人に変貌しています(なお10分間の精神教育に対し10分間しか効果は保たなかった模様)。
怯えながらも上官たちのことは心から尊敬しており、彼女たちを司令官くんとくっつけるためなら(動機が何であれ)どんな努力も惜しみません。
スチールラインオンライン
現在オルカ号の隊員たちの間で流行中の「スチールラインオンライン」。
オルカの技術者たちが復元しサーバーを立て直したことで遊べるようになったという、スチールラインのバイオロイドがゲームキャラになったTPS対戦ゲームらしいです。
描写を読む限り、恐らく日本はもちろん韓国では特に人気なMOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)系のゲーム。
スチールラインがモチーフということでもちろんT-2ブラウニーもキャラクターとして使用可能のようです。
スチオンでのステータスは体力680、攻撃力56、基本武装はF2090 Assault Rifle。全ての役割をこなせるぶん器用貧乏にもなってしまうキャラだそう。
ブラウニー使いとしては前回紹介したトモが専門家で、今までブラウニー以外を使ったことがない上でランキング3位の高い実力を持っています。イベント「光届かぬ聖域」にて開催されたスチオン大会では、リアン操る完全上位互換の不屈のマリー相手に名勝負を見せてくれます。
ブラウニー2056
ブラウニーたちの中でも、特にユーザーの認知度が高い個体が2056番。
イベント「リオボロスの遺産」でナイトエンジェルの体型について無礼を働き散々な目に遭ったこの個体は以降のイベントでも度々登場しています。
21年夏イベント「妖精の村のアリア」では2056は分隊員のレプリコン1058を「スチールラインオンライン」に誘っているスチオンプレイヤーということもわかっています。
恐らくトモたちとスチオンで遊んでいる「オルカ5大バカ」のブラウニーもこの個体。ただ肝心の腕前はというと後から始めたレプリコン1058にボロ負けするほどの弱さだそうです。
レプリコン1058は「ブラウニーがミスをしてストレス溜まった時にブラウニーでプレイするとストレスが吹き飛ぶんです!」と言って相当やり込んでいる。
また「司令官くんの司令官くんがトウモロコシ」という噂話に何故か腹を立てた不屈のマリーがトウモロコシ畑を焼き払おうとした際に、口を挟んだブラウニー2056は懲罰房送りにされてしまっています。かわいそう。
上記の活躍(?)など数々のイベントに登場するブラウニー2056は現在ラスオリで最も登場回数の多いブラウニーとなっています。
ただここまで分けて紹介しましたが個人的には、別の番号がある個体やスチオンのキャラなどを除いて、シナリオに登場するのは全てこのブラウニー2056なんじゃないかなと考察しています。
「光届かぬ聖域」に登場したブラウニーはスチオンの大会に出るつもりだったと発言しており、彼女と一緒にいたレプリコンもまたスチオンプレイヤーのようで1年前の夏イベントとの繋がりも感じられます。
また同イベントにてレッドフードの化粧をすると言った彼女は「ネオディムのお嬢にも化粧してあげてた」とも発言。「妖精の村のアリア」などで2056はシークレットポイントなどオルカ号の“そっちの事情”に詳しいことが確認できるのでネオディムと仲良しの個体とも共通点が見えます。
その他書ききれなかったイベントでも繋がりが見受けられ、全て同じブラウニー2056、そして共に登場しているのもレプリコン1058じゃないかと推測してます。
(ちなみに「光届かぬ聖域」のスチオン大会にゲストとして招待されていた凄腕プレイヤー「深海」はレプリコン1058と予想。)
ブラウニー外伝
【ラストオリジン漫画劇場】第一話「新しい家族です」 https://www.last-origin.com/news_view.html?no=52
韓国では一単語を一文字まで略す文化があるようで(「ラストオリジン」→「ラオ」 のように)、
ブラウニーも「ブ」の愛称で多くのユーザーに親しまれています。
そんな人気者ゆえ、ブラウニーが主役となっている外伝ストーリーも用意されています。
外伝「トラブルメーカー」は、とある内務班所属のブラウニーが主役のストーリーです。
このブラウニー、内務班の照明を割ったり、銃身の内部をボアクリーナーまみれにして火災を起こしたり、シークレットネットワークに記録を残したり、ネオディムに何を教えたんだと内務班に苦情が来たり、洗濯機にティッシュを入れて班の戦闘服をダメにしたりした末、今度は配給の餅も独り占めするなどという故意じゃないかと疑われるほどのトラブルメーカーのようです。
散歩中、失敗続きで自信を失っていたブラウニーを見つけた司令官くんが、彼女に道中の護衛を頼み、次第に自信を取り戻していくというストーリー。
滅亡前は消耗品として使い捨てられていたようなブラウニーに対しても同じ人として接し、大切に想う司令官くんと、トラブルメーカーでも家族の一員として心配する仲間想いなスチールラインの優しさも描いています。
またこの外伝ストーリー、ブラウニーのトラブルにより隊員が水着などの別スキンで登場する羽目になったという販促回でもあったり。
外伝含みブラウニーは水着、下着、バニーガールなどなどエッチな衣装の登場に度々貢献しており、そこに関しては我々ユーザー、ブラウニーを将校まで昇進させる勢いで称賛しています。
というわけで
彼女の「成果」はありがたく買っておきましょう!!
ネクスト 司令官ズ ヒント
次回もお楽しみに
ラスオリ過去記事
第1回 『ラストオリジン』流行らせてください!
第2回 『ラスオリ』のバイオロイドを語るVVスタッフ【ソワン編】
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前々回 『ラスオリ』のロボットを語るVVスタッフ【CT66ランパート編】
前回 『ラスオリ』のバイオロイドを語るVVスタッフ【奇跡のトモ編】
コメント
コメント一覧 (3件)
ヴォルトかぁ
次はエルブンミルクシリーズかな
ブラウニーは「材料をさっと混ぜて焼くだけの簡単なお菓子の代名詞」でもあるので名前の由来として闇が深いですよね……
幸せになってくれブラウニー……
ブ!
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