ナメクジ………..
私はナメクジを踏みました。
ナメクジを踏んだ話を今からします。が、
それ以上でも以下でもありません。
実質ここで読み終わったと言っても過言ではないかもしれません。
過言か。
その日私は恐らく、いやまあ確実に酩酊していたのだろう。なんせ靴を履いておらず、裸足であった。
跣足にて調子ノリノリ乗り太郎だ。
するとノリノリ乗り太郎は、突然足を滑らせた。なんだ?
しかもちょっと滑ったどころではない、まじでマリカーかと思った。
スピンしなかったのが奇跡だ。
もうその時の私はコンタクトをぶち外していた。
私の足を滑らせた正体は全くもって見えない。
その正体を探るため、なんの恐れもなく顔を近づける。
「 え、まじで何これ?WWWWWWWW
灰色?黒の斑点?のものがいくつもあるんだけどWWWWWW 」
こんなことを言っている途中はもう、体に雷が落ちていた。
とてつもない衝撃が走る。
これはめちゃくちゃ分裂したナメクジやね。
それから私が走り出すまでに1秒もかからなかった。
勢いよく走った。
どこまでも走った。
多分とてつもないスピードだろう。
十分に走った私は、次に足を地面に擦った。
血が滲むほどに擦った。
多分酔いが覚めたら痛いだろう。
体は落ち着いたといえ、心はまだまだ狼狽している。
今すぐに心を落ち着かせたい。
安心が欲しい。
そう思った私は気づくと母親に電話をかけていた。
しかもビデオ通話。
この時の時刻は3時ぐらいだったか。
「もしもし!!どうした!?」
母親って夜中の3時に電話に出るんや。
発狂を2、3回挟みつつ勢いに任せて拙い言葉で事情を説明する。
電話越し、母親はめちゃくちゃ笑っている。全然笑い事ではないが。
「ママもナメ触ったことあるから、超気持ちわかる〜〜〜でもあいつらちょっとヌメヌメだけどほぼ水だから!!水踏んでも別に大丈夫っしょ〜〜!」
夜中の3時、私の母親はこう言葉を迸らせた。
確かにそうか、ナメクジってほぼ水分だし、かたつむりでパックするよな。
にしても流石にママすぎる。
二十歳を超えても、困った時は親を頼ってしまうし、親に頼ると結果はどうあれ大抵精神は安定する。
親の力は偉大だ。いつもありがとう。
このことをヴィレッジの先輩に話した。
と同時にこの内容を記事にできるかな〜とぼやいた、特になんの気も無しに。
「懺悔をしろ。そして贖罪をすべき。」
と突然。
おぉ……..
みなさん懺悔と贖罪の違いはわかりますか?私はこの時学びました。
そして更に
「それは本当にナメクジであったのか。マリカーのようだと思ったのなら本当にバナナだったのではないか。殻がないと思い込んでいるけど、かたつむりではなかったのか。そして、それは本当に踏んでいるのか。足の汗が溶かしてしまったのではないか。更に、分裂していたとあるが、元々本当に一匹だったのか。複数匹いた可能性すらある。」
なるほど。
その通りである。
自分が確信していることを疑う、当たり前を疑うってまじで大事ですよね。
これらを来年の抱負にしよう。
今年ももう少し、寒くなって来たのでみなさまご自愛ください。
ナメクジごめんね。
こんな可愛きゃねえよ
コメント
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