今までの人生の中で、ゾッとした話を語らせて下さい。

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霊感?何それ??な私と、別の意味で繊細な兄。

繊細の”せ”の字も無い人間こと、エペです。どうも、こんにちは。
突然ですが皆さん、霊的なものは信じていますか?
私は専ら”目に見えないものは信じない”質なので、信じない部類に入ると思います。

さて。
話が若干それますが、私には年の離れた兄が一人居ます。
この兄との思い出が幾つかあるのですが、聞いてください。

当時の私は幼稚園児。
習い事に遅れそうだと慌てていると、
兄ちゃんに任せろ!!!
と言うや否や、自転車の荷物入れ用の前かごに私を押し込み、爆走したり。
※良い子は絶対に真似しないでね!

乳歯が抜けそうだと半泣きでいると、
「兄ちゃんに任せろ!!!」
と言うな否や、私の乳歯とラジコンを紐で結び付け、最大出力で走らせたり。
※良い子は絶対に真似しないでね!

身内なので言いますが、この兄。
ご覧の通り、ちゃんとヤバい人です。

その、ヤバい兄。どうも霊感があるらしく。
正直(うさんくせぇな…)と幼心に思っていたのですが、そういうものを信じていない私でさえもゾッとした話がありますので、お暇な方はお付き合い頂けると幸いです。

某有名峠の裏道。案山子の様な人影が。

今から〇十年前。
当時小学生だった私は、免許取りたての兄と二人で遠方の祖母の家へ遊びに行きました。
数日過ごし、さぁ帰ろうか、となった時に兄が「普段、親父が通らない道で帰ろう」と言い出しました。

今考えれば免許取りたての兄が、父の運転でも通らない道を行くのは完全にフラグでしかありませんが、当時の私は気づく由もありません。
また、先述の通りヤバい兄なので私には拒否権はなく、そのまま車へ乗り込むことに。
シートベルトを締め、特にやることも無いので外を眺めていました。

見慣れた道から数十分。
だんだんと山の中へ入っていき、日も陰っていく時間に。
夕方のはずなのに、光はほぼ射さず薄暗い雰囲気でした。

ビビりな私は何度も兄に「大丈夫?」と聞いたのを覚えています。
大丈夫!大丈夫!
そう答える兄と、どんどん進んでいく車。
ま!!大丈夫か!!!
と、のんびりお菓子を食べる私。


どれくらい走ったのでしょう。
ふと気づくと、真っ暗な森の中を走っていました。私はどうやら眠っていたようです。

出発してから訳時間ほど経っている事に気付き、そこで(おや???)と思い始めました。
自分の家から祖母の家までは約二時間半。明らかに時間がかかりすぎている。
道も対向車が通れるような幅はなく、外灯もありません。獣道の様な、そんな雰囲気でした。

「ねえ、時間。すごいかかってない?怖いよ。大丈夫??」と兄に尋ねた瞬間。
車体がグンッと沈みました。勿論ちゃんと泣いた。
どうやら、タイヤが溝にハマってしまった様子。

ドアを開けるべきか、でも今動いて良いのか。
あわあわとパニックになりつつ、ドアの外に目をやると完全に崖の淵でした。
更にうろたえつつ、その下に目をやると、平たい敷地の真ん中に物置の様な小さな家屋がありました。
外灯も無い獣道ですから、月が不気味なほどにその周辺を明るく照らしていたのを覚えています。

目を凝らすと、その敷地の真ん中に案山子の様な影が一つある事に気付きました。

(かかし???)
そう思った途端、その人影がぐるんっと首をこちらに回したのです。


明らかに目が合った。
絶対に、目が合った。

号泣しながら「いま!!人が!!」と兄に訴えると、一言。
すまん。具合悪い。


あ。
終わった。
小学生の身分じゃ、この状況なにも出来ん。


血の気が一気に引いていくのを感じていると、突然大きな音が鳴り、溝にハマっていた車体が動き始めました。
少しほっとして兄の顔を見ると、本当に真っ青な顔をしていたのを覚えています。
全然ほっとしてる場合ではなさそうでした。

なんとか下り坂に差し掛かり、街の明かりも見えてきました。
ようやく安心できる…と目の端に映る崖の下を見ると、案山子の様な人影はどこにも見当たりませんでした

その後、私がその道を通ることは無いまま時が過ぎ、気づけばその道は通行止めに。
更にその後は整備され、安全な車道になりました。

あの後、あの家屋はどうなったのか。果たして私が見たものは現実だったのか。
大人になって当時の事を兄に聞いたものの「道は通ったけど、そんな事あったか覚えてない」との事でした。

暫く、トイレに一人で行けなくなった。

図らずも季節外れのホラー回となりました今回、いかがだったでしょうか??
あくまでも私個人の体験談の為、信憑性はございません。
が、本当に怖かった…!!!
今でも、こうやって文字に起こせるくらい怖かった…!!!

完全に身内の話で大変恐縮ですが、ヤバい兄のヤバい話にお付き合い下さり有難う御座います。
お暇つぶしになれば幸いです。
実は、他にもゾッとした話がいくつかありますので、それはまたの機会に…

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この記事を書いた人

酒と煙草と飯を作るのが大好き。
健康麻雀を日課にしています。

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