ストレンジャーシングスのボンクラ仲良しグループのように
中学からの友人達との長編TRPGキャンペーンが、高校3年間の青春だった、いとうさです。
そんな古参オタクから、ネットを駆使した新世代現役TRPGゲーマーまで、
あるいは、負け犬ボンクラがいい感じのチームになっていっちょ世界を救っちゃう映画スキー達、
皆が『こういうの【が】いいんだよ!』と熱狂する映画
『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り 』について語りたいと思います!
大事そうに抱えているドラゴンズブレス(別名:メキシカンオパール)の表面には、ブルーのシラーが浮かび上がります。
・ロジウムチェーン44cm+アジャスター5cm
・トップ:4.5cm
ざっくりとこんな映画です!
デブドラゴン、セクシーパラディン、なんて単語が流れてきたのを見た方もいるかもしれません。
あるいはTRPGという単語がやたらと出てくるけど、なんぞや?という方もいるでしょう。
そうれらの単語を掘り下げていくというルートもアリアリなのですが(検索するとやたら熱量高い情報が出てくること請け合いです!)
まず何と言っても
笑いあり、ハラハラドキドキあり、そしてちょっと泣ける、という抜群に面白い王道娯楽映画なのです!
最初にもチラリと書きましたが、古くはグーニーズにゴーストバスターズ、。ちょい時代が下ってアルマゲドンやバトルシップ。最近だとストレンジャーシングスやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーがまさにそんな感じ!の、ボンクラやならず者がいい感じのチームになって世界を救っちゃう系映画です。
さて、もう少し詳しく書きますと、いわゆる『剣と魔法の世界』が舞台ですが、主人公パーティは冒険者とか『ではなく』コソ泥&詐欺をなりわいにしていた、控えめに言っても小悪党チーム。
こんな連中です!↓
・エドガン
引用元:映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』公式HPhttps://dd-movie.jp/
一応リーダー。クラスは『吟遊詩人(バード))』だけど日本語版紹介で『盗賊(シーフ)』になっているくらいで、(重い過去と英雄の資質はあるものの)基本的には口先八兆の『チームの計画担当』。
・ホルガ
引用元:映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』公式HPhttps://dd-movie.jp/
エドガンの頼れる相棒の女戦士(バーバリアン)。駆け落ちして部族を追放された身だけどそこまでした駆け落ち相手と離婚という過去を持つ。なんでも暴力で解決する系。めちゃ強い。
・サイモン
引用元:映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』公式HPhttps://dd-movie.jp/
偉大な魔導士を先祖に持つハーフエルフ。だけど、実力は魔法を詐欺に使うレベルで常に自信がなく偉大なご先祖が重荷。なろう系やジャンプ漫画に出てきそうなタイプで、その期待通りを裏切らない。
・ドリック
引用元:映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』公式HPhttps://dd-movie.jp/
ティーフリング(魔族と人間の混血)のドルイド。一番有能で一番がんばってる。が、初めてできた仲間が上記のボンクラとならず者達であることから、残念属性があると思われ。モフモフに変身できる。
・ゼンク
引用元:映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』公式HPhttps://dd-movie.jp/
完璧超人のセクシーパラディン。その言動は常にまっすぐで、行く手に物理的な障害物があってもまっすぐ乗り越える。助っ人、ゲストNPC的ポジション。
こんな感じの面子で、おおむねドタバタながら要所要所ではがっつりファンタジー要素満載のアクションを見せてくれます。
さて、冒頭で『剣と魔法の世界』が舞台と描きましたが、予告や、さらには本編を見ても、背景世界の説明が不足していると思われる方もいるかもしれません。
ファンタジーものお決まりの、世界創成や神話時代の戦争みたいな冒頭ナレーションもありません。
『フォーゴトン・レルム』と呼ばれる作中世界は、TRPGの金字塔『ダンジョンズ&ドラゴンズ』通称『D&D』で遊ぶために用意された、公式ワールドで、同ゲーム世界の中でも代表的なワールドの一つです。
『D&D』は日本でも結構な知名度ですが、本場アメリカだと圧倒的な知名度で、すべてのRPGの元祖ともいわれるゲームなので、特に冒頭で説明せずとも『おなじみの世界』として通じるということでしょう。
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は、D&Dを知らずとも抜群に面白い作品ですが、知っているとまた違った楽しさも見えてきます。ので、すこし『D&D』についても語りたいと思います。
3連のパーツからなる真鍮製アーマーリング。勿論可動式ですので、指の曲げ伸ばしに合わせて動きます。存在感があるので手元のアクセントとしておすすめです。
D&Dとは?
先に書いた通り、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』通称『D&D』はTRPGの金字塔と言われます。
まず、このTRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)とはなにかと言いますと。
コンピュータゲームのRPGの、ストーリー進行、戦闘進行、NPC役、モンスター役をすべてGM(ゲームマスター・ゲームによって呼び名は様々)役の人間が行い、プレイヤーはキャラクターになりきって会話で進めるゲームです。
攻撃や罠の解除や回避から、交渉言いくるめまで、行動の成否はダイス(サイコロ)で決めるルールが一般的です(完全な運ではなく能力値や行動選択でボーナスやペナルティがつきます)
そのTRPGの元祖にして今も改良され、遊ばれ続けている名作ルールが『D&D』です。
『D&D』は、日米のオタクカルチャーに与えた影響も絶大です。
スピルバーグの代表作『E.T』冒頭で子供たちが遊んでいるのが『D&D』という有名な例に始まり、近年だとストレンジャーシングスでがっつりと。他にも映画ではカットされていましたが『レディプレイヤー1』の原作では、序盤の謎解きの重要なヒントになっています。オタククリエイターがこぞってリスペクトする、創作の原点なのです。
日本では、和製ファンタジーの代表作のひとつ『ロードス島戦記』が、D&Dをプレイした様子を読み物にした「リプレイ」を元にしていたり、80年代後半から90年代前半のラノベブームをけん引した『スレイヤーズ!』も連載誌『ドラゴンマガジン』がTRPGメインの雑誌で作TRPG要素が作風にも大きく影響していたり、などなどTRPGと縁の深い作品です。
また、FGOで有名な奈須きのこ先生の型月世界の要素の一部も、学生時代に奈須先生がGMを務めたTRPGキャンペーンに原点があると言います。
その他にも、多くの作家さん達がTRPGに創作のルーツがあったり現役でバリバリ遊んでいらっしゃったり。
近年では、TRPG動画配信も数多くUPされていますので、雰囲気を知りたい方におすすめです!
こちら、僕が書いた紹介記事などもありますのでよろしければご一読↓
TRPGを遊んだうえで、この映画を観るとまた違った視点で楽しめるわけでして。
TRPGゲーマー視点から観ると?
TRPGを知っているとどんな観方になるのか、少し例を挙げていきます!
TRPG『D&D』の本国公式からは、ゲームに即した映画版各キャラクターのデータが記された『キャラクターシート』が公開されています。検索すると、有志の方が翻訳したものを観ることができるのですが、このデータを知っていると映画がさらに楽しめます。
例えばエドガンのキャラクターシートを見てみますと、
引用元:D&D BEYONDO/Soures/Thives’Gallery https://www.dndbeyond.com/sources/tg/thieves-gallery
魅力(CH)は最高の18もあるので交渉などにボーナスが付きます。判断力(WIS)も高く機転が利くことがわかります。
作中のエドガンを思い出してみると、なるほど、という場面がありませんか?
また、エドガンは、戦闘で頻繁にリュートでぶん殴ってますが、キャラクターシートを見るとこのリュート(Reinforced Lute)、
引用元:D&D BEYONDO/Soures/Thives’Gallery https://www.dndbeyond.com/sources/tg/thieves-gallery
打撃武器としてロングソード(片手剣)やバトルアックス(戦斧)並みの威力+雷撃ダメージというマジックアイテム!なのです。そらぶん殴りますよ!
他にも、敵を挑発したり味方を鼓舞する魔法が使えることが書いてあるのですが、それらが作中でエドガンのキャラ付けに使われていたのだなと納得です。
また、D&Dにはアライメントというキャラクターの行動方針を示すステータスがありまして、秩序/中立/混沌 と善/中立/悪の組み合わせの9種類になっています。
エドガン、ホルガ、サイモンのアラインメントは、混沌にして善。根は善人だけど法やルールは知ったこっちゃない、というわけです。ドリックは中立にして善。上記3人ほど無茶ではないけど状況によっては超法規的行動もいとわない、という感じでしょうか。
もちろん、われらがパラディン、ゼンクは『秩序にして善』です。
これを踏まえて各キャラの絡みを観てみると、分かりみが深まります。
後半ラスボスソフィーナの魔法攻撃シーンなんかも、しょっぱな火球が主人公パーティー周囲に被弾しますが、のこのシーン普通に観ると威嚇か、演出か、怒りで外したか、みたいな解釈になると思います。
が、TRPGゲーマー視点だと、いきなりメテオスウォーム(ミーティアスウォーム)!最高レベルの攻撃魔法で殺る気満々やん!&セービングロール(魔法抵抗)に成功したってコト⁉こいつら意外とレベル高い??ってなったりします。
演出面でも、冒頭のみんな大好き『ジャーナサン評議員待ち』からの脱獄までのシーンも、マスター的にさらっと冒頭の導入のつもりがプレイヤーがノリで暴走しちゃった解釈や
罠発動や、ポータル使えない状況はファンブル(ダイスの目が悪い場合の大失敗)か?肝心な時にファンブルあるある!
といった感じで、実際にゲームをやっている状況を重ねて楽しめる作りにもなっているのです。
最後に
以上、色々と書いてきましたが、TRPG界隈、王道娯楽映画界隈、絵師界隈、ファンタジー創作界隈、とにかく多方面から盛り上がっている作品なので、未知の界隈に知見を広めるも良し、自身のジャンルを深堀りするも良し、この祭りを楽しみまくりましょう!というのが書きたかったのでした!!
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