シャーリイ・ジャクスンの小説を重版してほしいのです。

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個人的に、ものすごぉく好きなアメリカの小説家・シャーリイ・ジャクスン。
40代という若さでこの世を去った今もなお、業界に根強く影響を与え続けている女流作家です。

魔女と呼ばれた女流作家シャーリイ・ジャクスン

その微細な心理描写と、人間を皮肉った短編集は秀逸以外の何物でもありません。
日頃抱えるもやもやとした気持ちに、木槌で杭を打ち込むような衝撃を与えてくれました。

シャーリイ・ジャクスン(Shirley Hardie Jackson, 1916年12月14日 – 1965年8月8日)は
アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ生まれの作家
日常と非日常の境界、日常生活のなかの人間心理の異質さを描く作風で知られる。
2008年、彼女の名を冠したシャーリイ・ジャクスン賞が設立された。

引用元:Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/シャーリイ・ジャクスン
Shirley Jackson’s Story As ‘The Haunting Of Hill House’ Writer & More | #SeeHer Story | PeopleTV
目次

くじ

『くじ』 訳:深町眞理子 早川書房

雑誌『ニューヨーカー』に連載されたとっても短い短編をかき集めた1冊。彼女の作品を読み始める入り口としても、入り易い本です。何を隠そう私も本作からハマりました。

サラリと読めるのに、よくよく考えたらなんだかとっても恐い。そんな日常生活に潜む人間関係が、実はホラーであるというお話。タイトルにもなっている「くじ」の結末が衝撃的すぎると当時話題になりました。
ちなみに私は、そのほかの短編の方が印象深かったです。

なんでもない一日

『なんでもない一日』 訳:市田泉 東京創元社

奇譚、ちょっと最後にニヤリと笑えるお話、本作にはシャーリイの日常が伺えるエッセイも収録されています。

心地よさで言ったら「レディとの旅」というお話なんて素敵な1作。自分は知性と洞察に長けた人間と思い込んでいる少年が、列車の客室でおしゃべりなレディと相席するお話。オチには「ふっ」と笑ってしまいましたね。シャーリイらしい小技が光ります。

その他、デパートのクレーマー目線で描いた「メルヴィル夫人の買い物」、不良品の返品がなかなかうまくいかないシャーリイの実体験?「S・B・フェアチャイルドの思い出」などなど。もどかしい苛立ちにときどき共感、ときどきツッコミを入れたくなりながらもテンポ良く読める1冊です。

ずっとお城で暮らしてる

『ずっとお城で暮らしてる』 訳:市田泉 東京創元社

閉ざされた世界で、教養の時間さえ止まったままの人たちのお話。
なんだか感慨深い心理が多いのです。

この作品を読んだ人たちの多くが口々に「主人公はクレイジーだ」と語っており、少し違和感を覚えました。確かに主人公はかなり屈折していて、面倒臭い少女だと思うのです。でも、それ以上に周囲のバイアスによる組織的な糾弾の方が私は怖かったです。

おとぎ話のような世界に閉じ込められた、人間のミステリー作品。

鳥の巣

『鳥の巣』 訳:北川依子 図書刊行会

頭の中に鳥の巣があるという表現、昔どこかのドラマで似た例えを聞いたなと思いました。もしかすると、その作者も彼女の影響を受けていたのかもと少し親近感を覚えてしまいます。

自身の身の回りで奇妙なことが起きていき、自分は多重人格であることに気づいていく。それぞれの人格がミステリーであり、恐怖と好奇心が同時に掻き立てられる不思議な感覚を得る作品です。

丘の屋敷

『丘の屋敷』 訳: 渡辺庸子 東京創元社

シャーリイの作品の中で、おそらく1番人気があり、何度も映像化されている作品です。
Netflixでもドラマ『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』が配信され大ヒットしました。

あの大作家スティーヴン・キングが名作『シャイニング』の世界を描く際に参考にしたとも言われています。
実は、文庫本を持っているのですが、まだ読んでいません。なんだかまだ覚悟がつかなくて。

野蛮人との生活

『野蛮人との生活 スラップスティック式育児法』 訳:深町真理子 早川書房

シャーリイの子育て生活を描いたエッセイなのだそうで、とっても気になります。
しかし、こちらは絶版のようです。彼女を知るのが、もっと早かったなら……と後悔。ですから、是非この時代で再び流行らせてその他の書籍も再販、文庫化して貰いたいなぁと思うのです。

以上、シャーリイ・ジャクスンの小説作品をいくつかご紹介いたしました。
少しでもご興味を持って頂けたら、
是非読んでSNSなどで改めて話題にしていただけると嬉しいです。

そしていつか絶版となった小説が再版となったなら、読めたらいいなぁと思っております。

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この記事を書いた人

秋田県在住。元・ラジオパーソナリティー。
ラジオで映画紹介をしていました。現在は暇を持て余した物書きです。

書店でバイトしてみたくて検索したらヴィレヴァンが出てきて今に至ります。

映画、海外ドラマ、韓国ドラマを主軸に語ります。
たまに書籍についても。

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